工場で社員に交代勤務を課せなければ仕事が回らない、という思い込みは危ない。

コリュエです。

 

今では製造業を営んでいる会社の業務形態の中で、交代勤務制を導入している会社は珍しくなくなりました。

会社によってその形態は様々ですが、およそ二交代の場合は昼と夜。三交代であれば昼・夜・深夜といったところが考えられるでしょう。

これは一見すると、製造業においては避けては通れない仕方のない道、と思われがちですが、ここに大きな落とし穴が潜んでいるのを見逃してはいけません。

 

というのも、社員だれしも願うべくして願った道というわけでは、決してないからです。

 

交代制を好んでやりたいという人は、いるわけないでしょうってことです。

まぁ、中には物好きな例外もおられるようですがw

そういう人は仕事よりもお金に重点を置いている人かもしれませんが。

 

ただそんな中でも、家庭を持っている人や、健康面で優れない人であれば、その家族にまで影響を及ぼすのは確かなことです。

それに一度、会社で交代勤務制を導入してしまうと、後になって元に戻すということは困難になってしまいます。戻すことは不可能とは言えませんが、導入することよりはるかに難しくなるのは火を見るよりも明らかなんです。

 

いま現在、交代制を検討されている経営者や幹部の方。

交代制を導入していても、なかなか思うように売り上げが伸びないという経営者や幹部の方には、ぜひ最後まで読んでから、これからの経営体制を見直してみると良いでしょう。

 

あなたの会社で交代制の導入が本当に必要なのか

まずお聞きしたいのが、交代制を導入したい理由は何でしょうか?

単純に機械の稼働時間が8時間から16時間、あるいはそれ以上に増えるから。でしょうか?

それか、一度稼働させると8時間を超える時間が費やされてしまうから、機械を監視するために必要だから。なのでしょうか?

 

たしかに稼働時間が増えれば、それに応じて生産量は増やせるでしょう。

また、一回の稼働時間が数十時間に及ぶ作業も当然あるでしょう。

 

しかし、ここでよく考えてみてください。

本当にそれだけで会社に利益を生むことが出来ますか?

数をこなせば利益が出る!時間を多くかければ、みんながたくさん知恵を出し合って効率化して良くなっていく!ということにはならないでしょうって話です。

これは単純であるが故に、たくさんの人が陥りやすい考え方です。

 

一日8時間労働の中で効率化出来ているか

分かりやすく例題を出してみましょう。

100円の品物を大量に作ってくれと依頼がきました。一日8時間で1000個作ることが出来る。売り上げが10万円であっても、手元に残るお金は社員の人件費やら電気代やら材料代やら諸費用を加味すると、手元にほとんど現金が残らないってことが分かります。

ではここで倍の16時間稼働させて2000個作ります。

 

…結局なにがしたかったんでしょうか??

 

一日の売り上げが二倍になるからいいじゃないかと、錯覚を起こしてはいけません。

もっと言えば法的にみても深夜手当が発生することになりますから、余計な費用が付いてしまいますね。

先ほどの例からやれることは、原価と儲けを考えれば100円では割に合わないことが予測できますから、120円で客先に交渉してみる。そして、8時間で1000個から1500個作れるような仕組み作りをする。

その結果、一日8時間で18万の売り上げになり、手元には8万円程残るようになるということです。

 

ここからも分かるように、社員に課せる仕事はただ単に量をこなすだけ、ということではありません。その仕組み作りをさせるということなんです。

その為にも、交代勤務制はあまりオススメできません。

昼夜逆転しているような人に、そのような仕組み作りが出来るはずがないからです。

管理職のような人だけが昼勤務をして、仕組み作りをさせようとしても難しいのです。

 

現場のことが一番よく分かっているのは現場の人たちなんです。

それに、「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがあるように、現場の人が数人集まって仕組み作りをしたほうが、はるかに早く確実に物事が進むようになるんです。

 

交替制を取り入れるのであれば、社員ではなくパートや派遣

今では容易にパートや派遣の人を雇用することも可能になりました。

そういう方たちは、特に会社の発展のために仕事をするというよりも、短期間で手軽にお金を得たいと思う人たちが大半です。

数モノをたくさん作らなければいけないのであれば、昼の間に社員が段取りや仕組み作りを行い、夜のうちに彼らに流してもらえばいいでしょう。

 

夜のうちにも段取りがやれる社員が必要なんだ!というところもあるでしょう。私が以前面接を受けたところもそうでした。

こういうところはおそらくですが、段取りスピードが遅いからそうなってしまうんだと思います。

社員が昼夜逆転しながら仕事をしていれば、うまく頭が回らず、スピードが落ちます。スピードが命の製造業ではそれは致命的ですから。

 

結果、段取りが遅くなる。遅いから昼夜問わず段取りをさせる。さらに遅くなる…という悪循環にはまってしまっているのでしょう。

 

まとめ:交替制では優秀な社員を育てるのは困難

製造業では一度その組織の型が出来上がってしまうと、それを変えたり改良したりすることが問題視されてしまいがちです。

「この手順書通りにやっていればいいのだ」といって、何年経っても変わらない会社は、いずれ時代の流れとともに衰退してしまいかねません。

 

技術は日々進化していくものですし、若い社員がその会社の技術を継承して、更に上を目指してこそ会社はより大きな発展を遂げていくようになります。

新しい仕組み作りにも積極的に取り組んでいくようにさせなければいけませんし、組織の型から自分の型に移行していき、それが新たな組織の型になっていかなければなりません。

 

交代制を導入する、あるいは導入しているということは、こういった若者をしっかりと育てていける組織作りをしていなければなりません。

そこまで体制が整い次第からでも、どうするか判断しても遅くはないでしょう。