技術職で技術を教えるはずが、いつの間にか本人に自力で学ばせようとしている話。

どうも、こんにちは。

コリュエです。

 

私は旋盤やマシニングといった精密機械を扱った仕事をしていますが、そういった手に職を持つ仕事を新人に教えて、使いこなせるレベルまで育てていくというのは容易ではありません。

本来自分が会社で培った技術を継承していくには、「やって見せ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」という連合艦隊司令長官、山本五十六の言葉にもある通り、まずは見せてあげることが第一歩なんです。

けれど、最初はそうすることだと頭で分かっていたとしても、いつの間にか「やって見せ」るところを、「やらせて見せ」ることにすり替わっていってしまっているんです。

 

今回はこのテーマについて詳しく書いていきたいと思います。

 

初心者にはやって見せて、強制的にやらせることが大事

強制的!と言われると、引き目を感じてしまう人も多いかもしれませんね。

近年では、パワハラやらモラハラといったことが問題になっていますからね。

当然本人がやりたくないものに対して、強制的にやらせていれば問題になりますが、仕事を覚えていくためには技術を持った人が見せたことを、そっくりそのままやらせてみることが大事になっていくんです。

仮にその人が持っている技術がその会社のトップレベルであるとしたら、そのやり方を見せられてそれを真似しない手はないんです。

少し経験がある人の中には、「私は自分で技術を作りこんでいくんだ!」なんていう人がいたりしますが、そういった人ほど成長が遅く、いつまでたっても標準レベルすら到達できないことがほとんどです。一日でも早くその人と同等の技術レベルをものにしてしまい、そこを基準として更なる高みを目指せばいいんですよね。

それを技術を持った人から教わることすらせずに自力でやろうとするということは、「あなたは一人で、一からテレビでも作りたいんですか?」ってことなんですよ。笑

ここで技術を教える側がやってはいけないことが、「彼は自分で一からやりたいって言うんだから、やれるようになるまで見守ってあげようか。」なんてことを思ってしまうことなんです。

そんなことを技術を持った人まで思ってしまっては、それこそ遠回り以外のなにものでもないんですよね…

特に会社でトップレベルの技術を持った人にとっては、一日も早く同じ技術力を持った人を育てたいものです。会社にとってもその人に代わる人を育てることが大事でしょうからね。

たとえば複合加工機や五軸加工機のような難易度が高く、かつリスクの大きい仕事を扱う機械をいじれる人が突然いなくなってしまったら、会社にとっては一気に窮地に立たされてしまいますからね。下手したら何週間も稼げる機械が稼働しなくなってしまった、なんてことにもなりかねません。

それに最終的に強制してでも初めての人にやらせてあげて、結果的にそれを覚えてしまえばその人の技術になりますし、出世に繋がっていくんですから。

そして技術を継承した人が今の自分の位置に立ち、自分は更に上の道へ行くようになるんです。

 

やれるようになるまではサポートは怠らないように

ある程度覚えてくると、それこそ教える側も教えられた側も怠慢が起きます。

教える側からすると、「もうこれだけ教えたし、あとは自分で勝手にやって伸びてくれるだろ。」となり、教えられた側も、「ある程度教わったし、あとは自力でやるぞ。分からない時だけ聞きに行こう。」となってしまうことです。

一見すると問題なさそうに見えますが、やはり横道に逸れていってしまうのが常です。

日が経つにつれて思うようになる感情として、教える側は、「いつになったら使えるレベルになるんだ、あいつは!」であったり、教えられる側は、「あの人はあれっきり関心も寄せやしない!聞きにいけなくなる原因はあの人のせいだ!」なんて、酷い有様になることもしばしば。

 

どうですか?あなたは思いあたる節はないでしょうか?

こうなってしまう前に、どちらからでも歩み寄るようにしましょう。

ここでよくある話として、「じゃあ、どちらから先に聞きにいくのが筋なのか?」ということではないでしょうか…

 

これはもう、どちらでもいいんです。

 

というより、歩み寄ったもん勝ちですね。

教える側も、教えられる側もどっちが上でどっちが正しくて、という話ではないんです。

自分を向上させたいなら、自ら行け!という話です。

これが分かり、実践できるようになると仕事が一気に楽しくなることでしょう。

 

まとめ

一日でも早く技術を覚えて、会社の利益に貢献したいと思う新入社員と、一日でも早く技術を継承して、社員一人ひとりを会社の財産としたいと思う幹部社員は、はじめのうちは共通の方向性を向いているわけなんですよね。

今でもそう思いたくても、すれ違いが多くなればなるほどお互いうまくいかなくなるものです。

それに対していつまでたっても教える人が、教わる人があーだのこーだの言っても何も解決しません。

人間が人間に技術を教えていくんですから、何も問題が起きないなんてことはないんです。

上司であれば部下一人ひとりを気にかけて、部下であれば自ら先んじて聞きに行く。

それを淡々とこなしていくと、人としても成長し、心を大きくすることが出来ます。

そのことについてはこちらの記事で詳しく書きました。

後輩や部下を指導するときに自分の器が問われる。

どちらにとっても同じような毎日を送らないように、日々刺激を求めて仕事をこなしていきましょう。