切削加工で最適な加工条件を探り出すコツ。

みなさんこんにちは。

複合機をノーストレスで扱えるようになってきた、コリュエです。

 

旋盤やマシニング等で一つの品物を作り上げていく過程で、一番と言っていいほど重要な機械設定の中に加工条件があります。

 

だいたいは次の三つに分類されると思います。

・切削速度(m/min)

・切り込み量(mm)

・送り(mm/rev)

 

これら三大条件と呼ばれるものを、使っている刃物、機械、被削材によって割り出していかなければなりません。

最近では各切削工具メーカーによって、推奨条件なるものがカタログに掲載されてはいますが、あくまでそれはある一定の条件下のもとで算出されたものでしょう。

 

では、実際にこれらをどのようにすることで最良の条件を探し当てることが出来るのか、そのコツをお教えします。

 

ますは推奨条件の最大値付近で削ってみる

材料のクランプ状況が悪かったり、小径のものを削る場合を除いて、まずは各メーカーに掲載されている推奨条件の最大値あたりで削ってみましょう。

なぜそれがいいのかというと、人間だれしも金属を削るときにはビビッてしまうものです。

(品物のビビりではなく、度胸のほうです笑)

 

それゆえにまずは少ない切り込み、遅い切削速度、送り速度で削ってしまうものなんですよ。

推奨条件の最小値以下の条件にしていることもしばしばあります…

 

実はこれほんとに多いんです。

機械の音はするのに、削っている音が聞こえてこないなぁなんてことも。笑

 

特に切り込み量には注意が必要

三大条件の中で特に注意すべきものがあります。

 

それが一回の切り込み量です。

50mm削ろうとしたときに、5mmずつ削れば10パスで済みますが、これを極端に1mmずつに条件を落としてしまうと、なんと50パスです…

1パス1分かかるとすると、10分が50分になってしまうんです。

単純に5倍近く変わってきますよね、当然ですが。

 

ですが更にデメリットがあります。

それが旋盤だと特にそうなんですが、刃物の背で削っていくのではなく、刃物の先っちょだけで削っていることになってしまうんですね。

分かりやすく言うと、包丁で硬い材料を切るときに普通は背が強固な真ん中あたりで切りますよね。

それをわざわざ刃先の先端あたりで切りますか?って話です。

このことがよく分からないうちは、刃先だけで耳くそをほじるように削ってしまうことがよくあります。

なのでまずは推奨条件の最大値当たりで削って確かめてみるようにしましょう。

 

実際に削ってみてよく観察する

箱型のNC旋盤やマシニングを使っていると、クーラント(切削液)を放出しながら加工することが多いですよね。

そのままクーラントを出しながら切削すると、実際に削っている”音”、”切り粉”、”刃物”を観察することが出来ないんです。

そうするとそこにムリがあるのかどうかを判断することが困難になってしまいます。

必ず推奨条件であろうと、はじめに設定した条件を観察しないといけません。

削っている音にムリがないかどうか、切り粉は巻かずにキレイに分断されているかどうか、数パス削った刃物の状態は良好かどうか。

よく結果だけ見て、「あ、きれいに仕上がってるじゃないか。」と判断して、そのまま安易に流してしまうと、後々問題が発生することがあります。

憶測だけで条件を上げ下げせずに、しっかり今の状態に合った適切な条件を探し出すようにしましょう。

 

まとめ

品物の状態や、材質、機械の剛性等でその状況に応じて変化させてあげなければいけない切削条件ですが、まずは低く設定しすぎないこと。

推奨条件を参考にして、なるべく上から下に落とすようなイメージで取り組んでいくと結果的に最良の条件を探し当てることが出来るでしょう。

時には下から上へと条件を上げていくこともありますが、ほとんどの人は下の条件で満足してしまい、「無難に削れればよい。」となってしまうことでしょう。

削って、物が出来ればよい。から、良いものをより早く安定した条件で作り上げてこそ、一流の技術者といえるのではないでしょうか。

 

これをみた切削加工を行っている皆さんにはぜひ、一流の職人になりモノづくりのレベルアップを図っていっていただきたいです。